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精神神経系の更年期症状について

精神神経系の更年期症状について

更年期は、ホルモンバランスの急激な変化により心身にさまざまな影響を及ぼす時期です。中でも精神神経系の症状は、多くの女性にとって日常生活に支障をきたすほど深刻なものとなることがあります。更年期特有の心身の揺らぎが、自律神経や脳の神経伝達物質のバランスに影響を与え、不調となって現れるのです。

主な症状

頭痛

片頭痛や緊張型頭痛として現れます。ホルモンの変動が神経の過敏さを高め、血管の収縮・拡張に影響を与えることで痛みが生じます。ストレスや睡眠不足も悪化因子となります。

めまい

ふらつき、ぐるぐる回るような感覚、立ちくらみなどの症状が見られます。これは内耳や自律神経の働きの乱れによって生じ、急に立ち上がると悪化することもあります。

不眠

寝つきが悪い、途中で目が覚める、朝早くに目が覚めてしまうなど、さまざまなタイプの不眠が起こります。睡眠不足が続くことで、日中の倦怠感や集中力の低下にもつながります。

不安感

特に原因が思い当たらないのに不安が込み上げてくる、ちょっとしたことでも心配になってしまうといった精神的不安定が現れます。パニック発作のような症状を伴うこともあります。

イライラ感

感情の起伏が激しくなり、家族や同僚との関係にストレスを感じやすくなります。些細なことで怒りっぽくなる、自分でも気持ちをコントロールできないと感じる方が多いです。

うつ症状

気分が沈む、以前楽しめていたことに興味が湧かない、涙もろくなる、食欲や意欲の低下などが見られます。更年期特有のうつ症状はホルモンの影響によるもので、軽度な場合も多いですが、放置すると重症化することがあります。

原因とメカニズム

これらの症状は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少に伴って、脳内のセロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質の働きが低下することで起こると考えられています。さらに、家庭や職場など社会的なストレス、加齢による体力の低下、睡眠不足なども複合的に影響を及ぼします。

治療と対処法

原因とメカニズム

当院では、更年期症状や自律神経の乱れによる心身の不調に対して、複数の治療法を組み合わせた総合的なケアを行っています。
ホルモン補充療法(HRT)によるホルモンバランスの調整、体質や症状に合わせた漢方処方、カウンセリングや専門医による心理的サポート、睡眠や食事・軽い運動を取り入れた生活習慣の改善、さらにはビタミンやミネラル、GABAなどのサプリメント療法を組み合わせることで、不眠や気分の不安定感などを和らげ、心と体の安定をサポートいたします。

よくある質問

更年期の精神的な症状はうつ病とは違いますか?

更年期によるうつ症状はホルモン変動が主な原因ですが、長引く場合や生活に著しい支障がある場合はうつ病の可能性もあります。早めの受診が大切です。

薬を使わずに改善することはできますか?

症状が軽度であれば、生活習慣の見直しや漢方療法、サプリメントでの改善が見込めることもあります。ご希望に応じた治療法を選択できます。

家族や周囲に理解してもらえず辛いです。

更年期症状は外からはわかりにくいため、誤解されやすい側面があります。当院ではご家族への説明やカウンセリングも行っており、周囲の理解を深めるお手伝いもいたします。

電話06-6245-2100

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