ポスト更年期

  • HOME>
  • ポスト更年期

ポスト更年期とは

ポスト更年期とは

ポスト更年期とは、閉経を迎えた後の5年〜10年以上の期間を指します。閉経によって卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン)の分泌がほぼ完全に停止し、身体は新たなホルモン環境に適応していく時期です。この段階では更年期特有の不定愁訴が落ち着く方もいる一方で、骨粗鬆症や動脈硬化、皮膚・粘膜の萎縮など、エストロゲン不足に起因する長期的な健康リスクが現れやすくなります。(ポスト更年期という言葉は正式名称ではありません。)

主な症状とリスク

骨粗鬆症

エストロゲンの減少により骨密度が低下し、骨折のリスクが高まります。

脂質異常症・高血圧

血管の柔軟性が失われ、動脈硬化の進行が懸念されます。

膣や尿道の萎縮

性交痛、頻尿、尿失禁など泌尿器・生殖器の不快症状が続くことがあります。

皮膚や髪の乾燥

皮膚のハリや潤いが失われ、外見にも変化が現れることがあります。

認知機能の低下

エストロゲンの減少は脳の働きにも影響し、物忘れや集中力の低下を招くこともあります。

健康管理のポイント

ポスト更年期は、健康寿命を延ばすうえで重要な時期です。以下のような対策を日常生活に取り入れることが大切です。

栄養バランスのとれた食事

栄養バランスのとれた食事

骨や筋肉を健康に保つためには、カルシウムやビタミンDのほか、たんぱく質、マグネシウム、ビタミンKなどの栄養素をバランスよく摂取することが重要です。特に乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆製品を積極的に取り入れましょう。

適度な運動

骨と筋力を維持するために、ウォーキングやストレッチ、軽い筋力トレーニングを継続することが効果的です。週3回以上の運動習慣が推奨され、転倒予防にもつながります。

定期的な健診

骨密度測定や血液検査を定期的に受けることで、骨粗鬆症や生活習慣病の早期発見・予防につながります。自覚症状がなくても、年1回の検診を目安にしましょう。

ストレスマネジメント

自律神経の安定には、心のリフレッシュも欠かせません。趣味や友人との交流、自然の中で過ごす時間、十分な睡眠などを意識的に取り入れ、ストレスをため込まない生活を心がけましょう。

治療・予防の方法

ポスト更年期における治療は、症状の種類や健康リスクに応じて個別に対応します。

ホルモン補充療法(HRT)

骨粗鬆症予防や膣萎縮の改善に効果が期待できますが、持病やリスクに応じた判断が必要です。

骨粗鬆症治療薬

骨密度の低下が確認された場合、専門的な薬物治療を行います。

尿トラブルに対する治療

膣用エストロゲン製剤や骨盤底筋訓練などを行います。

皮膚・髪のケア

保湿ケア、頭皮ケア、必要に応じた皮膚科的対応も行います。

よくある質問

閉経から何年経ってもホルモン治療はできますか?

ホルモン補充療法は開始時期によって効果やリスクが異なります。閉経後の年数や体調を踏まえ、医師と相談の上で判断します。

ポスト更年期でも婦人科に通う必要がありますか?

定期的な婦人科検診や更年期後の健康管理のため、引き続き受診をおすすめします。

骨密度が心配ですが、どうしたら良いですか?

骨密度検査を受けることで現状を把握できます。必要に応じて食事・運動の指導や治療を行いますので、お気軽にご相談ください。

電話06-6245-2100

web予約